第14回は、「知らない」の監督、峰大和さんです。狭い部屋にたくさんの人が行き交う賑やかな映画。
撮影裏話や、監督自ら作曲したカラオケ曲などについてお聞きしました!
カラオケ好きのカラオケ映画
──「知らない」の作品のあらすじを教えてください。
作品のあらすじ…
カラオケに、行く話です。はい。カラオケボックスで撮りました。
本当はこの作品は、もっと長い話になる予定だったんですけど。だいぶ削って、カラオケにいるシーンだけを撮って作品にしました。
──そうだったんですね!他の削られたパートも気になりますが、その中からカラオケを選んだ理由とかあるんですか。
カラオケでの撮影って、一見難しそうに思えるんですけど。でも、背景の音がうるさくても成立するから、実はやりやすいんじゃないかな、と思って、カラオケにしました。
──結構実務的な面から。
そうですね。あと、カラオケが好きだからです。
歌広場っていうカラオケのアプリのシルバー会員になるくらいには、カラオケが好きです。
ぎゅうぎゅうな撮影
──カラオケでの撮影はどんな感じでしたか。
ロケ地に使わせていただいたのは、三軒茶屋にあるカラオケなんですけど。ほんとに何してもいいカラオケでした。結構無茶苦茶したはずなんだけど。機材持ち込んで撮影するのはもちろん、もうめちゃくちゃ人を部屋から出入りさせるとか。
──なるほど…カラオケならではの大変だったことはありましたか?
カラオケボックスだから、部屋が狭くて。あえて狭い部屋にしたんですけど、そのせいでキャストとスタッフがぎゅうぎゅう詰めでした。
常にどこに誰を置くかをパズルみたいに考えてました。
──人間パズル…!確かに部屋の狭さは映像的に面白い要素になりますけど、撮影には不向きですね。

推し俳優
──この作品の主人公について教えてください。
主人公は、スピカ25期のW君っていう、僕の推しの俳優にやらせました。
──推し俳優!
天才的な俳優ですから。多分、演技でのNGは1回も出してないです。
25期の他の監督の撮影で、W君が出演しているのをみて、出てもらおうと思いました。
自作のカラオケ曲
──作中の曲について教えてください。
作中でキャスト皆が歌う曲を僕が作りました。
著作権の問題もあるんですけど、あんまり人の曲だと成立しないシーンだったから、自分で作っちゃえ、ということで。
──なるほど、シーンのために作曲されたんですね。
普段は作曲とかされてないと思うんですけど、どうやって作られたんですか?
JUDY AND MARYっていうバンドが30年前ぐらいにいたんですけど、そのバンドのいろんな曲を模倣して作りました。JUDY AND MARYのいろんな曲を繋ぎ合わせて作ったので、知ってる人は、ここはあの曲なんじゃないかって考えながら見ると面白いかもしれないです。
歌詞は、散歩しながら自分で作りました。

カラオケにいるみたいに観る映画
──この映画の魅力を教えてください。
本当のカラオケの長さを再現したので、上映時間が本当のカラオケぐらいあります。
カラオケにいる時みたいな感じで観てください。お菓子食べたりスマホ見たりしながらでも観れます。
大したメッセージとかはないので、何も考えずに観てほしいです。
峰大和

スピカ1895の25期メンバー。過去監督作に、「仲良し」「わすれないよこのみちを」がある。
監督だけでなく、役者としても、「ア ガル」、「あきあきするわ」、「星々の悲しみ」をはじめ多くのスピカ作品で活躍している。
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